「結露」「寒い家」を解決する対策と方法、費用相場

「結露」「寒い家」を解決する対策と方法、費用相場

2021/11/09 | タスクコラム 困りごと対策 断熱改修 床/壁/窓/ドア

冬の困りごとTOPは結露 

そろそろ窓周りの「結露」との闘い 😉 が始まる方

多いのではないでしょうか。

 

結露対策:窓の結露

 

寒い季節になるとまだ暖房を使っていなくても

うっすら窓がくもってくると、もう結露の始まりです。

冬の住まいの困りごとやお悩みの一位は「結露」でした。

毎日拭き掃除しても、時間が経てばまた結露してきて

めんどくさいからとそのまま放置していると

カビが発生して健康被害にまで及んだり

サンや目地、壁などにもカビやシミによる腐食を起こし

建物が劣化する要因にもなってしまいます。

ここでは結露の原因と、手軽にできる対策から

おすすめのリフォームや費用、注意点まで

まとめてご案内します。

 

結露によるトラブル

結露を放置していると、見た目の問題の他にも

見え無い部分のトラブルにも繋がります。

特に注意が必要な2つのトラブルについてご説明します。

 

カビ

 

結露対策:窓の結露とカビ

 

窓のみならず、サッシ周辺や目地、カーテンまで生えてくるカビ。

カビが発生する原因は、「湿度」「栄養」「酸素」などがあります。

室内に溜まったホコリや髪の毛、人のアカなど有機物質は

カビの格好の栄養になってしまいます。

そしてさらに掃除を怠ることでカビの増殖を促してしまいます。

カビの侵食を放置していると、その空気を毎日吸い込むことで体内に蓄積し、

アトピーや喘息などのアレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こす可能性もあります。

 


シミから建物内部の腐食

結露の量が多いと、窓枠のサンや周辺の木枠、

フローリングなどの木材、壁紙にもシミになっていきます。

このまま放置していると壁紙クロスが剥がれ、

石膏ボードや断熱材、建物内部の木材、

やがては建物構造の土台まで腐食させてしまう恐れがあります。

 

 

結露の原因

空気中に水蒸気を含むことができる限界の重さを

「飽和水蒸気量」といいます。

この量は温度によって変わります。

温度が高いほど「飽和水蒸気量」の限界値も多くなります。

 

結露対策:結露イメージ

 

分かりやすい例でいうと、

冷たい飲み物が注がれたグラス。

グラス内部は冷たく、グラス外側はグラス内部よりも

あたたかい環境となるので

この温度差によりグラス表面に「結露」が生じます。

 

冬の家で最も結露が起こりやすい窓ガラス付近は、

冷たい外気と暖かい室内の境界部分。

室内の湿った空気が急激に冷やされて、

空気中の水蒸気が目に見える「水」となって

窓ガラスに付着していきます。

 

これは窓ガラスに限らず、

温度差の激しい箇所で湿気が滞留している場所なら

壁や天井、ドアでも結露は起こってしまいます。

つまりこの結露を防ぐためには、

「湿気」や「気温差」をできるだけ解消していくことが重要となります。

 

 

お手軽・簡単!結露対策方法

結露の発生予防のために、今からできるお手軽・簡単な方法で

対策してみましょう。

 

窓を開けて換気をする

結露対策:窓を開ける

 

お金もかからず一番簡単にできる対策は、こまめな換気をすることです。

暖房器具でせっかく温めた部屋だから…と

換気をおざなりにしていませんか?

特にキッチンやお風呂場など、換気をしないままでいると

家の中全体的に湿気の多い家になり

結露を促してしまい、カビやダニの発生を促進してしまいます。

換気扇を回したりこまめに窓を開ける時間を増やすだけでも

外気と家内部の温度差をできるだけなくし、

結露発生の解消ができます。

究極は温度差なし!外気と同じであれば結露無しです。

と言ってもそうはいきませんよね。

 


室温を一定にする

外気と室内の温度差によって結露が起こるため、

できるだけ室内の気温差をなくすこと大切です。

連続して暖める事をおススメします。

 

除湿をする

結露対策:除湿機

結露防止に有効活用できるのが「除湿機」です。

空気中の水分は、重力に従って低い場所に溜まりやすくなるため

除湿機は低い場所で稼働させると効率的に除湿することができます。

また空気中の水分は、多い場所から少ない場所へと移動する習性があります。

除湿機を使う際は、部屋の空気を循環させると除湿の効率が格段に上がります。

結露が気になる場所では適度に除湿を行って、

湿度を下げる工夫をしましょう。


また除湿機を使うことで、衣類が乾きやすいというメリットもあります。

室内干しの部屋で使ったり、布団の湿気が気になる時だけ寝室でも使ったり

といった方法もおすすめです。

例えば、鉢植え・花瓶・水槽などは意外と水蒸気を放出するため、

結露が気になる場所に置くのは結露対策には不向きと言えます。

 

水蒸気が出る暖房器具を使わない

部屋を暖めてくれる暖房器具が、結露を促進させる原因になっている場合があります。

屋外への強制排気管のない石油ストーブ、ガスストーブ、石油ファンヒーターなどは、

「開放型暖房機器」に分類され

室内の酸素不足によって一酸化炭素が排出されることもあるので、

十分な換気が必要になります。

そして、燃焼した排気ガスには水素と酸素の化学反応により大量の水が発生し、

灯油1リットルを燃焼させると、約1リットルの水ができてしまいます。


結露を防ぐには「非開放型」という種類に分類される、

オイルヒーターや電気式のハロゲンヒーター、エアコン、床暖房がおすすめです。

なお石油やガスのヒーターでも、「FF式(密閉式強制給排気)」と

分類されているタイプであれば室内に水蒸気を排出しないので、

選ぶ時に確認してみましょう。

 

断熱シートを窓に貼る

これはかなり簡単ですが、

お手軽なDIY的対処法として、断熱効果のある窓ガラス用の

「断熱シート(結露防止シート)」窓に貼るという方法もあります。

薄い空気の層が入っている半透明のシートなので

冷たい外気が室内へ入るのを防ぎ、室内の暖かい空気が

外へ逃げることも防止することで、結露を起こしにくくします。

多少の断熱効果を得る事ができます。

また、梱包用のプチプチシートも構造的には似ていますが、

丸い気泡の隙間は空気の層がないため、結露の予防効果は薄いと言えます。

それに比べて「断熱シート」はこの空気の層を平らなビニールシートで

両面から挟んだ三層構造のため、隙間から暖気を逃さないので

結露対策に効果を発揮しやすいでしょう。

 

食器用洗剤で窓ガラスを拭く

食器用洗剤に含まれる界面活性剤が、結露防止に有効です。

この界面活性剤には水滴を弾く力があります。

お風呂の鏡にボディーソープなどを塗っても曇りにくくなりますよね。

あれと同じ効果で、窓ガラスの表面に洗剤の薄い膜を作り、結露防止できます。

まず窓を乾拭きして水気を取り除いてから、

水で20倍に薄めた食器用洗剤をやわらかい布に染み込ませ、

窓全体に塗布します。

そして再度やわらかい布で乾拭きして水分を拭き取ります。

効果は環境によっても変わりますが、数日から1週間程度です。

定期的に行うのが良いでしょう。

 

結露防止対策に有効なリフォーム方法

日常的な結露対策をしてもなかなか防ぎきれない、

もっと根本的に結露問題を解決したい!

という場合は、断熱効果を高めるリフォームを行うことをおすすめします。

結露問題を解決するのはもちろん、過剰な暑さや寒さが解消され、

室内を快適に過ごせる環境になります。

窓周りの結露を防止する対策としては、

既存の窓ガラスを交換したり、内窓を設置する方法や、

窓サッシそのものを交換する方法があります。

 

窓サッシの増設・交換リフォーム・費用相場

窓ガラス交換について

断熱リフォーム:ガラス交換
(引用元:YKK AP(株)

 

断熱リフォーム:ガラス交換
(引用元:YKK AP(株)

 

まず考えてみたいのは、1枚ものの窓ガラスを

二枚ものの窓ガラスへ交換し

断熱性能を上げる事です。

既存の窓枠はそのままですので、

大幅な工事や費用をかけることなく

窓リフォームをすることが可能です。

窓ガラス交換はアタッチメント式になっており

工事は1窓あたり1時間程度で完了します。

費用はガラスの大きさや種類にもよりますが

1箇所あたり約2万円〜5万円程度となります。

 

内窓(二重窓)設置について

断熱リフォーム:内窓
(引用元:YKK AP(株)

 

内窓の増設リフォームのメリットは施工時間が約1時間と短時間で済み、

マンションで窓に結露が激しい住宅でもリフォームが可能です。

費用の相場は商品代+工賃で1箇所あたり約8万円〜15万円と

比較的安くリフォームできるのが利点です。

デメリットとしては、窓が1箇所に2セットあることになるので、

窓の開閉をするときや、ガラスやサンの掃除の手間がかかる点があります。

ただ快適性を一番感じやすい工法です。

 

窓交換(カバー工法)について

既存の窓の上に新しいサッシを覆いかぶせる「カバー工法」であれば、

既存の窓枠を残したまま、新しい窓をかぶせる工法なので、

壁を壊さずに室内から簡単に施工が可能です。

1箇所につき約10~20万円の費用で施工可能です。

 

断熱リフォーム:カバー工法
(引用元:YKK AP(株)

 

また内窓設置や窓交換は、断熱効果の高い樹脂サッシへ交換できる人気のリフォーム方法です。

樹脂サッシのメリットは、アルミサッシに比べ1/1000の熱伝導率となるため

室内外の温度を通しにくく、室内の寒暖差を減少させる効果があります。

 

ただしこの方法では、窓サイズの規格が合えば施工が簡単に済みますが、

サイズが合わない場合や、窓枠に影響する窓周辺が劣化している場合には

窓周囲の壁の修復工事も必要となるため、施工日数も費用もかさみます。

既成の窓であれば、サッシ枠のみを樹脂サッシへ変更できるケースも多く、

この場合の費用は1箇所あたり約5万円程度となります。

 

窓ガラスから外枠まで丸ごと交換する際の費用相場は、

10~60万円と幅があり、窓が老朽化している場合や、

窓が大きい場合には高額になります。

 

壁や天井の断熱対策リフォームの工法・費用相場

断熱リフォーム:イメージ

壁や天井から冷気が入ってきたり、結露が発生していたり、

全体が冷え込むなどの場合には

壁や天井、床下の断熱リフォームがおすすめです。

夏の猛暑対策でもクーラーの効きが良くなります。

断熱リフォームの工法には下記のようなものがあります。

 

充填断熱

家の内側から断熱材や断熱パネルを施工します。

費用は1㎡あたり約4千~2万5千円です。

 

外張り断熱

建物を外側から断熱材で覆う施工します。

建物を断熱材で覆う工法で、価格は1㎡あたり8千~3万円程度です。


塗装断熱

断熱性の高い塗料を用いたもので、施工金額は足場代も含め1㎡につき約4~8千円程度です。

また結露防止用に開発された「ノン結露」塗料などもあります。

 

天井の断熱リフォーム

天井裏に断熱材を隙間なく敷き込むことで、

室内温度を適温に保てるようになることが期待できます。


「充填断熱」の中には断熱材を天井の骨組みの間に敷く「敷き込み工法」と、

綿状の断熱材を吹き込んでいく「吹き込み工法」が一般的です。

吹き込み工法は、梁などの障害物が多い天井でもリフォームしやすいのが特徴で、

工事期間は2~4日程度で短期で済み、施工費用は1㎡あたり約4〜8千円となります。


天井裏に人が入れるスペースと強度があれば、天井裏からの施工が可能ですが、

条件に満たず天井を剥がす必要がある場合は、費用は+20万円以上かかることもあるので、

見積もりの段階でリフォーム業者へ確認しましょう。

 

床下の断熱リフォーム

フローリングの床や和室の畳など、足元の冷えがつらい方には

気流止めと床下断熱リフォームがおすすめです。

その際に床材が劣化していた場合には、張り替え工事を追加で依頼することも可能です。

床下から断熱材を追加する場合は1〜2日で完了し、

床の張り替え工事も行う場合は3〜6日程度かかります。

床下の断熱リフォームの工事費用の相場は、

天井のリフォームと同じく1㎡につき4~8千円程度です。

この際に、同時に床暖房を設置するのも得策でしょう。

 

断熱リフォームする前の注意点

結露には壁の内部・屋根裏・天井裏・床下などに発生する

「内部結露」というものもあります。

これは先述したのと同様に、室内と建物内部の温度差や、

室内から漏れ出す湿気によって起こり、

放置しておくと柱や土台が腐食し、

建物の劣化そ促進させてしまい危険な状態となります。

内部結露を起こさないための防湿・換気対策もしっかりと行ってくれる

施工会社に依頼することが大切です。

 

断熱リフォームは国の補助金が使える?

断熱リフォーム:補助金

省エネ対策で降りる補助金の種類は、

国が管轄するものと各地方自治体によるものがあります。

国が行っているものに、


①既存住宅における断熱リフォーム支援事業

②次世代省エネ建材支援事業(次世代建材)


があり、姫路市では

「住宅用創エネルギー・省エネルギー設備に関する融資制度」があります。

事業年度によってスケジュールは変わる可能性がありますが、

1〜2ヶ月程度の期間で、年に数回公募があります。

ポイントとしては工事を行う前に事前に申請・審査を受けることが必要となります。

申請の流れは次の通りです。

1.申請
2.審査・交付決定
3.着工
4.完了報告
5.補助金入金

 

参考:姫路市「住宅用創エネルギー・省エネルギー設備に関する融資制度」

 

住宅の購入に補助金や助成金があるのは広く知られていますが、

断熱対策は省エネに通じるため、このように関連するリフォームにも

補助金制度があることは意外に知られていないかもせれません。

お住まいの市区町村のWEBサイトなどで事前に

募集時期や金額などしっかりと確認と準備をすることで、

お得で賢く結露対策と断熱リフォームが叶います。

リフォーム会社へご相談の際には、補助金制度が適用できるかどうかも

ぜひ確認してみてください。

 

リフォームでできる結露防止対策:まとめ

日頃の結露対策も有効ですが、忙しい日常で毎日家の中全てを行うのはかなりの手間…と感じたら、

物理的な結露対策のための断熱リフォームをおすすめします。

リフォーム次第では冬でも快適に素足で過ごせる家になるかもしれません。

結露防止対策にも様々な方法があるので、住宅の詳細な状況をみながら診断してくれる

リフォーム会社にまずは相談してみましょう。

今まで見えておらず、早急に対処必要な箇所が発見できるかもしれません。

 

 

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