温度差で寒暖差疲労?

温度差で寒暖差疲労?

2022/10/29 | タスクコラム 断熱改修

温度変化に影響される私たち

いどころ温度と健康
※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

こんにちは、佐工務店の岩佐です。

朝の冷え込みが進んできました。

11月並みの寒さで急激な気温の変化で自律神経の働きが乱れ、体が疲れてしまう「寒暖差疲労」を訴える人が増えています。

夏は気温が暑いだけでも体力を奪われてしまうくらい、「温度」は私たち人間、生き物と密接に関わっています。

 

 

沖縄の次に北海道の人はあったかい朝?

いどころ温度と健康
※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

(株)ウェザーニュース社が「朝起きた時の部屋の温度」を調査したところ、全国平均は12.4℃で、朝一番寒い部屋で起きているのは長野県の8.8℃、また夜に一番寒い部屋で眠りにつくのは佐賀県の13.1℃であることがわかりました。

1位 沖縄県 20.5℃
2位 北海道 16.3℃
3位 大阪府 14.4℃
4位 石川県 14.2℃
5位 青森県 14.2℃
    :
    :
ワースト
1位 長野県 8.8℃
2位 大分県 9.0℃
3位 宮崎県 9.4℃
4位 佐賀県 9.7℃
5位 滋賀県 9.9℃

 

そして「布団の中のあったか対策」は、甲州エリアや北陸、東北地方で行われており、電気毛布や湯たんぽ、その他が半数を占めましたが、特に対策なしは53%も。北海道と長野県の差は倍近くもあります。

また、こたつについては52%の人が持っていないと回答。

これは生活スタイルにも関係しているかとは思いますが、みなさんどれだけ寒さに耐えてるんでしょうか…

寒冷地の方とその他の地域では断熱性能や暖房に対する意識の違いが原因とも言われています。

寒冷地の方は厳しい寒さを乗り越えられなければ生命に関わります。それだけいかに暖を取るかを真剣に考え工夫されていることでしょう。

一般の地域では、冬場、酔っ払ってそこらへんで朝まで寝たりしない限り、そこまで寒さで身の危険を感じないでしょう。

暖房に対する意識が低いことから家の断熱も不十分なため、温暖な地域ほど家の中の温度が外気の影響を受けやすく、朝一番の温度が低い傾向です。

 

 

日本の大半の家が健康被害を引き起こす「寒い家」

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※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

イギリス保健省のHHSRSによると16℃以下の室温は健康に何らかの影響が出ると指摘しています。

2009年にはWHOの報告書でも室内の寒さは健康に影響を及ぼすことが指摘されています。

21℃ 健康な温度
18℃ 健康リスクが現れる温度
16℃ 呼吸器疾患に影響あり
12℃ 血圧上昇・心臓血管疾患のリスク
5℃  低体温症を引き起こすハイリスク

この報告書によれば沖縄・北海道以外の大半の家が健康被害を引き起こす「寒い家」ということになります。

居室や寝室はもちろん、トイレ、洗面、浴室も室温18℃以上を確保しない限り、健康の維持は難しそうです。

 

 

体温が1℃下がるだけで免疫力は35%ダウンする脅威

いどころ温度と健康
※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

体温と体の機能は密接に関係しています。体温がたった1℃上がればフラフラしてしんどくなり、1℃下がるだけで免疫力が35%も低下すると言われています。ここにちょっと怖くなるような体温の変化による症状を挙げてみました。

●体温による症状

36.5℃ 健康体・免疫力旺盛
36.0℃ 震えにより熱産生を増加させようとする
35.5℃ 恒常的に続くと排泄機能低下、自律神経失調症やアレルギーの出現、
35.0℃ ガン細胞が最も増殖する体温
34.0℃ 溺水者の救助後、生命回復可能かギリギリの体温
33.0℃ 雪山遭難者が凍死寸前に幻覚が現れる体温
30.0℃ 意識喪失
29.0℃ 瞳孔拡大
27.0℃ 死体の体温

 

 

温暖地でも年中役に立つ家の断熱性能を高めよう

いどころ温度と健康
※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

家の断熱性能を高めれば、冬の寒さだけでなく、夏のエアコンの効きも良くなり、光熱費も抑えられエコで体に優しい暮らしを実現できます。

気温以外にも窓、床、壁、天井などそれぞれに表面温度があり、それらの平均輻射温度のことを「MRT」と呼びます。
また体感温度を式で表すと、

(室温+MRT)÷2=体感温度

となります。

例えばしっかりと断熱対策した家のMRTが20℃あれば、室温計が仮に18℃を指していても体感温度は19℃あることになります。

逆に、MRTが低い家での体感温度は、いくら空気の温度を上げても低くなってしまいますね。

冬場は特に、寒暖差のある室内からの入浴で、ヒートショックによる高齢者の死亡者が増える時期。

その死亡推定数は、交通事故死者数の約4倍とも言われています。

人にとっての快適な室温を保つことが、人の健康にとっていかに大切なことなのかが分かります…。

 

 

先人に学ぶ住居の工夫

いどころ温度と健康
※イメージ画像です。(引用元:写真AC

 

余談ですが、日本を代表する伝統建築「桂離宮(京都市西京区)」では、床が外気と板1枚で仕切られていた17世紀の高床式の住居で、床下に籾殻(もみがら)を敷き詰めて熱を逃さぬよう床断熱の工夫がされていました。
庶民の暮らしは土間で、囲炉裏の熱が土間を暖め、その周りに籾殻や藁を敷いて生活していた様です。

やがて長い年月を経て高床式に移行しても、この断熱の知恵は風化していった様です。

近年、住宅の断熱性能を上げることが見直されてきていますが、現代日本人はこの高床の上で素足で生活しています。床から30cmが寒くないかどうかで住宅の熱環境の良し悪しが決まります。

しっかりと断熱対策した上で「蓄熱式床暖房」などを取り入れると、人の健康にとって夏も冬も安心な「いどころ温度」となるでしょう。


家の温度はどうでしょう?

賃貸だから…

もう古い家だし…

などと諦めていませんか?

窓一つとっても、対策することで結露もかなり変わってきます。

何か気になることがあれば、お気軽にお声がけくださいね^_^

 

 

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