姫路町家のリノベーション工事報告。古さを活かす提案。
2022/12/19 | リフォーム 店舗店舗兼住居の昭和レトロを活かした町家暮らしへ
こんにちは!
佐工務店の岩佐です。
今年の夏から取り組んできた、姫路町家のリノベーション工事が完成しまし、無事に引渡することができました。
協力して下さった職人の仲間たち、温かく見守ってくださった近隣の皆様、こだわりと直感を信じ、貫き通されたオーナー様、多くの思いとご協力で完成いたしました。
ここで施工前→施工後を振り返ってみたいと思います。
ある人から「町家を購入される人がいるのでアドバイスをお願いできませんか?」という依頼を受け
お世話になっている方からのお願いと言う事や、
また
割りと流れに身を任せるタイプなんで
住まいのプロとして忌憚の無いアドバイスをさせていただきました。
縁と言うのは不思議なもので、
案内した数か月後に、購入されたオーナー様から
町家改修をお願いできないかと依頼を受けました。
その後、
2021年12月~8月まで
現地調査や打合せを重ねていきました。
8月に着手。
まずは解体。
こちらの物件は築80数年以上の町家。
何度もリフォームをされたのでしょう・・
壁が何層にもなっていて解体も大変。
解体していくと・・・
柱が腐っているので交換作業をしながら解体。
また
小屋裏には何十年もかけて積もったホコリや、屋根、壁の土などが落ちていたりと
掃除も大変でした。
設備配管の位置も変わるので
新設したり、既存利用したり。
木製建具の劣化が酷く、
また開口が大きいので再利用する事もできたのですが、
新設の建具を提案させていただきました。
9月と言えどもまだまだ暑い日。
床下地や仕上げになる土間コンクリートを打設。
ポンプ車https://car.motor-fan.jp/tech/10011840
が設置できる様な敷地であればいいのですが
町家特有の鰻の寝床の様な立地
人力で生コン運搬し夜遅くまで作業をしてくれた。
畳の下地に使ってあった床
をウッドデッキの様に床仕上げに使います。
暑い日が続く中、
大工さんも根気強く付き合ってくれ、
全てサイズの違う板を削りながら貼ってくれた。
既存を使うと言えば
沢山の建具も再利用した。
古い部分も残しながら
新しい床や壁を作りあげます。
コメント付きの
差し入れのお気遣もありほっこり。
とい言う事で
約4カ月の工事が完了しました。
2階和室・廊下
施工前
二階は時が止まったかの様な佇まい。
工事着手前は、不気味さすらも…
ただ、
窓から見える中庭。
建具、欄間の飾り、色合いなど、時を重ね何ものにも変え難い素材と景色を感じます。
施工後
工事完了後。
基本的に、大きな改修はしていません。
木製窓を高性能サッシに変更。
サッシ取り付け位置に気を配り、中庭の景色をより美しく見える様にと、
屋根が見えない程度の腰壁を作り、高さを可能な限り上部に取り付け、
軒先が見える様にし奥行きが出て景色を切り取るピクチャーウィンドーに。
中庭のある家の特権ですね。
後は障子紙張り替のdiy、畳表の張り替えだけ。
可能な限り既存を生かし、コストバランスを考慮させて頂きました。
2階廊下
施工前
中庭を見渡す2階廊下も蘇りました。
以前の薄暗い雰囲気から壁、天井、床を磨き、高性能サッシに入れ替えました。
施工後
歴史が感じさせてくれる。
昭和レトロがそのまま蘇ったような、趣を感じます。
施工後
1階リビング → 店舗
薄暗く天井が低い空間を、恐らく建築当初と思われる状態まで解体。
施工前
施工後
カウンターの天板は既存にあった床板、ガラスドアは手持ち。
なんとこれがdiy作。
照明の色温度、配光に気を配る事で、町家の中にラグジュアリーが混合。
これが完成では無く。
まだまだ物足りない。
ここにオーナー様こだわりの植物が彩られる事で、空間も完成。
@hanasoel20061028 さん
オープンおめでとうございます!
お近くの方、ぜひお立ち寄り下さいね^_^
その他詳しい実例集はこちら→https://task-komuten.com/example/example001/
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